馬は人を識別できる?

【馬の豆知識】

・馬は人を識別できる?

果たして馬は人間のことを識別しているのでしょうか?

いつもニンジンをあげて自分に懐いていると思っている馬でも他の人にも懐いているのを見るとちゃんと自分の事を分かっているのか不安に思っちゃう方もいると思います。

朝、エサの時間に厩舎のドアを開けたりエサを乗せた台車の音を聞くだけでも馬は騒がしくなります。

この光景を見ると「いつも世話をしてくれている人のことは分かっているんだな~」と思ってしまいますが、これだけではただの「パブロフの犬」現象と同じで、ある時間帯にある物音がするとエサが出てくるという条件反射に過ぎない可能性が否定できません。

おそらくいつも世話している人と違う人がその物音を立てても馬は反応するでしょう。

 

では、馬はどうやって人間を識別しているのでしょうか?

最初に思いつくのはやはり顔でしょう。

人間同士がそれぞれを認識する大きな決め手はもちろん顔です。

しかし、馬の場合はどうやら人間を顔で見分けているという実験結果は出なかったのです。

スクリーン上に馬が知っている人と知らない人の顔の映像を映し出す実験を行い、馬がどれくらいそれぞれの顔を見ているか調べても、それぞれの人を注視した時間にハッキリとした違いは見られなかったのです。

この実験からは視覚で人間を識別している割合は低そうです。

では視覚ではないとしたら・・・嗅覚。

馬はとても嗅覚に優れた動物です。

例えば母馬は自分の子供を匂いで見分けます。

子供の匂いを分からなくすると母馬は自分の子供の授乳を拒否してしまうことが見られています。

また、牡馬は牝馬が発情しているかどうかを匂いで判断したりします。

このことからも馬が人間を識別するのに嗅覚を利用している可能性は大いにありそうです。

 

馬が人間を識別できているかどうかの実験を行った例があります。

馬は行ったことのない場所に連れていかれると緊張して心拍数が上がります。

いつも世話をしている人と一緒に行ったことがない場所に行った場合と、知らない人と一緒に行ったことがない場所に行った場合の心拍数を記録しました。

すると、知らない人と一緒に行ったことがない場所に行った場合の心拍数に比べ、いつも世話をしている人と一緒に知らない場所に行った場合の方が心拍数の増加具合が明らかに小さかったのです。

やはりいつも世話をしている人と一緒だと安心できるのでしょう。

この実験からも馬は人間を識別する能力はあると証明されています。

ただし、その識別方法は人間が他の人を識別する方法とはまた違っていることは間違いなさそうです。

よくある質問

 

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バロン西

・バロン西

2012年、ロンドンオリンピックの馬術競技で話題になったのは当時71歳で出場した法華津寛さんでした。

このように日本はオリンピックには毎回、馬術競技の選手団を送り込んでいます。

ただ、馬術競技が盛んなヨーロッパ相手にはオリンピックで苦戦しているのも確かです。

 

しかし、かつては日本もオリンピックの馬術競技で金メダルを獲得したことがあります。

1932年の第10回オリンピック、ロサンゼルス大会の障害飛越競技で金メダルを獲得した西竹一選手とウラヌス号です。

 

オリンピック・ロサンゼルス大会の最終日、10万人を超える観客の見守るメインスタジアムで西竹一選手と愛馬ウラヌス号は参加11選手中、完走がわずか5選手という難易度の高い障害コースを見事に全てクリアし、グランプリ障害飛越競技の金メダルを獲得したのです。

これは今現在でも日本がオリンピック馬術競技でメダルを獲得した唯一の記録となっています。

この時のインタビューで「We won」(自分とウラヌス号が勝った)と応じ、世界中の人々から大きな喝采を浴びました。

男爵でもあった西竹一選手はバロン西という愛称で一躍世界的にその名を知られるようになります。

 

軍人だったバロン西はその後、太平洋戦争の戦地に赴くことになります。

そして、硫黄島で最期を遂げることになるのです。

この時、米軍の司令官は硫黄島にバロン西がいることを知り「馬術のバロン西、出て来なさい。世界は君を失うことはあまりにも惜しい」と総攻撃の前に連日のように投降を呼びかけましたが、バロン西はそれに応じなかったというエピソードが残っています。

そして、バロン西が戦死した一週間後に愛馬ウラヌス号もバロン西の後を追うように息を引き取ったのです。

バロン西

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馬の腱

【馬の豆知識】

・馬の腱

馬の肢はその大きな体に対してとても細くできています。

馬の肢の半分から下には全く筋肉がついておらず、骨と腱によって形成されています。

馬は進化の過程で速く走るために四肢の先端に筋肉をつけないことで手先を軽くし、素早い動きが可能となりました。

馬が走る時に地面を蹴り出す力は肩や腰、またはお尻などに集中している筋肉によって生み出され、その力は長い腱を介して四肢の先端の骨にまで伝わります。

 

腱にはこのように力を伝える役割があるので非常に強靭にできており、なおかつ腱は伸縮が可能な性質も持っています。

馬が走って脚が地面に着地した時、球節は一瞬深く屈曲します。

そして、腱は球節が屈曲するのに伴って伸び、着地の衝撃が緩和されます。

その後に腱は伸びた分、逆に収縮し、この収縮力は地面に対して反発力として働き、着地の時に生まれたエネルギーを馬体を推進させるためのエネルギーに効率よく変換するという役割を持っているのです。

いわば腱はバネのような働きをしているんですね。

 

屈腱炎という疾病がありますが、屈腱炎はこの腱に過剰な負担が長期間かかった際に炎症として起こるもので、特に競走馬に多い疾病です。

運動後には腱が熱を持っているので、それを冷やすことが屈腱炎の予防につながります。

このように腱は走るためにはなくてはならない部位ですが、その分デリケートでもあるので日々のケアが大切になってきます。

馬の腱

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馬の上下関係

【馬の豆知識】

・馬の上下関係

十人十色という言葉があるように人間は一人一人に色んな特徴があり性格なども人によってそれぞれ違います。

そして、それはもちろん馬にも当てはまり馬によって様々な特徴や性格があり、まさに十馬十色です。

人間でもそうですが性別によっても性格の違いがあり、それは仲間づくりの形式にも牡馬と牝馬では違いが見られます。

 

例えば、放牧地における馬の社会構造や上下関係なども牡馬と牝馬で違いがあると言われています。

馬は群れを作って生活する動物です。

他の動物、例えば人間でもそうですし、サルの群れなどとも同様に馬の世界でもメンバー同士での社会的な優劣順位というのが必ず形成されます。

人間の場合は会社で例えると、社長は部長以下の全てのメンバーに対して優位であり、部長は社長には頭が上がらないが課長以下の全てのメンバーには優位であるといったような単純に直線的な上下関係の優劣がつけられます。

馬の牝馬の場合も単純に直線的な上下関係が見られ、A馬はB馬以下の全ての馬に対して優位でB馬はA馬にはかなわないがC馬以下の全ての馬には優位という感じです。

 

ところが、これが牡馬になると牝馬のように単純ではありません。

A馬はB馬に対して優位だがC馬に対しては頭が上がらない。B馬はA馬には頭が上がらないがC馬には優位、C馬はB馬には頭が上がらないがA馬には優位といった上下関係の順位がハッキリとしない複雑な関係が観察されているのです。

こういった群れの上下関係による牡馬と牝馬との性差は馬が進化する過程で形づくられてきた社会システムと関連性があるものと推測されています。

馬の世界でも色々と複雑な関係があるんですね。

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