【馬の豆知識】
・馬が速く走れる理由3
以前のブログで馬が速く走れる理由として「下肢の仕組み」についてご紹介しました。
今回は走る上で重要な呼吸器系や心臓、酸素運搬能力について、馬の中でも特に走能力に優れた品種であるサラブレッドを例にとってご紹介したいと思います。
・馬の心臓
サラブレッドの心臓の重さはおよそ5kgほどだとされています。
他の哺乳類の心臓の重さは平均的に体重の0.6%ほどであるといわれており、サラブレッドの体重を500kgとすると心臓の重さは体重の1%ほどはあるということになります。
ちなみに人間の心臓の重さは250g〜300gほどで、体重比にすると約0.4%〜0.5%ということになります。
心臓が大きいということは、一気に送れる血液の量が多くなるので全身の血流量が増大します。
血流量が増えることによって疲労しにくくなり、心拍数も低くなるので心臓が大きいと走るのに好都合ということになります。
また、トレーニングによって心臓が大きくなることも確認されています。
馬の心臓はまさに「スポーツ心臓」だと言えるでしょう。
サラブレッドの心拍数は安静時で1分間に30回〜35回ほど。
心拍数量は1分あたり24ℓ〜35ℓとなります。
心拍数量は運動強度が上がると増加し、最大運動時には1分間で350ℓまで増加します。
・最大酸素摂取量
動物の持久力を表すのに用いられるのが最大酸素摂取量(VO2max)です。
最大酸素摂取量とは、動物が体内に取り入れることのできる酸素量の最大値で、体内における酸素の摂取や運搬および利用効率を反映しています。
サラブレッドの最大酸素摂取量はトレーニングされた成馬では160〜190mℓ/kg/分で、未調教の1歳馬で130〜140mℓ/kg/分ほど。
ちなみに人間の一般成人の最大酸素摂取量はおよそ40mℓ/kg/分で、トップクラスのマラソンランナーとなると倍の約80mℓ/kg/分になります。
最大酸素摂取量は一般的に体重の軽い小さな動物の方が大きい動物よりも多くなる傾向にあります。
それを考えると人間よりはるかに体重の重い動物である馬が人間の2倍以上の値になるということは馬がいかに持久力に優れているかとをいうのを表していると言えるでしょう。
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