カテゴリー別アーカイブ: 馬の豆知識

馬とドーピング

【馬の豆知識】

・馬とドーピング

2020年に東京でオリンピックが開催されます。

オリンピックの時期になると出てくる話題のひとつとしてドーピングがあります。

1988年、ソウルオリンピックで金メダルを獲得したベン・ジョンソンは競技後にドーピング(アナボリック・ステロイド)が発覚し、金メダルは剥奪されました。

 

ドーピングは「運動能力を人為的に不公正に高めることを目的にして、物質を投与したり、使用したりすること」と定義されています。

そして、もちろんドーピングは人間の競技だけではなく、乗馬の試合や競馬などでも禁止されており、厳格なチェックが実施されています。

 

実は人類によって初めてドーピングが行われたのは馬の競技だとされています。

古代のローマでは二輪馬車による馬の競走が行われていました。

この時代にはアナボリック・ステロイドのようなドーピングはなかったでしょうが、この競技に勝つためにハチミツに水やえん麦を混ぜた液体が馬に与えられたという記録が残っているのです。

この物質にはアルコール発酵によって、何らかの作用があった可能性があります。

 

元々、ドーピングという言葉は南アフリカの原住民が戦などの前に飲んだ強い酒を「ドープ」と呼んでいたことに由来しています。

ドープという言葉は英語の辞書でも馬が引き合いに出されているほどで、人間と馬との長い歴史の中でドーピングは深い関係があるのです。

 

しかし、現在は乗馬や競馬などでドーピングが行われることはほとんどありません。

ドーピングが発覚すると出場停止などの厳しい処分が与えられる上に、現代の厳格なドーピング検査では不正をするとまず間違いなくそれがバレてしまうのです。

正反動速歩

【馬術の試合では厳格なドーピング検査が実施されている】

 

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胃破裂

【馬の豆知識】

・胃破裂

馬にも色々な病気があります。

疝痛(腹痛)なども重い症状のときには命に関わる場合もあり、油断できませんが、人間の場合にはなかなか起こりにくいような病気も馬にはあります。

その中のひとつが胃破裂で、これは人間ではなかなか見られない症状です。

 

人間で胃破裂といえば、交通事故などで直接的に物理的な強い衝撃が腹部にかかった場合が大半です。

いきなり胃が風船を膨らましたように破裂するということはまずあり得ません。

 

しかし、馬の場合は胃が勝手に破裂してしまうというようなことが起こり得ます。

馬の胃は人間と違って特殊な構造をしています。

食物を口に入れると食物は食道から噴門を通り胃の中に入ります。

胃の中である程度、食物が消化された後、幽門を通って十二指腸へと出て行きます。

馬の噴門部の筋肉は非常に発達しており、一度胃の中に入った食塊は食道に逆流することができません。

馬は食物を嘔吐することもできませんし、ゲップすらできないのです。

また、幽門も胃の中での消化がある程度進まないと十二指腸に食塊を送り出しません。

こうした構造を持つ馬の胃の中で食塊が異常発酵したり、消化機能不全を起こしてしまうと、その内圧に胃が耐えられなくなって胃破裂に至ってしまうのです。

 

馬もストレスがかかると胃潰瘍になりますし、胃は非常にデリケートな臓器と言えるでしょう。

馬の健康を保ち、病気を予防するためには病気の早期発見と予防、そして日常の飼養管理がとても大切です。

馬の親子

 

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馬と英国王室

【馬の豆知識】

・馬と英国王室

先日、イギリスのアスコット競馬場でロイヤルアスコット開催が行われました。

日本からも昨年の秋の天皇賞を勝ったスピルバーグが出走したこのロイヤルアスコット開催は英国の王室が主催する開催で、エリザベス女王も来場され、観客もドレスコードで正装するので競馬場全体が非常に華やかな雰囲気に包まれます。

 

競馬はスポーツ・オブ・キングスと呼ばれるように英国王室とも昔から深い関わりを持ってきました。

前述のエリザベス女王も多くの競走馬を所有し、ロイヤルアスコット開催でG1レースを勝利したこともあるほどです。

エリザベス女王

 

また、チャールズ二世(在位1660年~1685年)も馬と競馬をこよなく愛した英国王室のひとりです。

チャールズ二世が国王になる以前も、もちろんイギリスでは競馬は行われていました。

しかし、清教徒革命(1640年~1660年)により競馬は弾圧を受けました。

この時代は競馬だけでなく、演劇などや歌舞音曲まで規制を受けています。

清教徒革命が終わると娯楽も徐々に復活してくることになります。

亡命先から帰国し、王位についたチャールズ二世はニューマーケット(イングランド東部)を整備するように指示しました。

 

現在、ニューマーケットは競走馬の生産、調教が盛んで、競馬場もあり、イギリス競馬の中心地となっています。

また、チャールズ二世は競走馬の改良にも力を入れ、チャールズ二世が王位について以降の100年の間には中東産の馬がイギリスに約200頭も輸入されました。

そして、その200頭の中にはサラブレッドの三頭の根幹種牡馬(ダーレーアラビアン、ゴドルフィンアラビアン、バイアリーターク)も含まれています。

チャールズ二世は現在の世界の競馬の基礎を築いた人物と言えるでしょう。

 

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シャドーロール

【馬の豆知識】

・シャドーロール

前回はブリンカー(遮眼革)という馬具をご紹介しました。

馬は視野が広く、真後ろ以外の約350度を見渡すことができます。

しかし、集中力に欠ける馬や臆病な馬などは視野の広さがアダとなり運動に集中できなくなるというケースもあります。

そういう場合には後ろを見えにくくするブリンカー(遮眼革)が効果的なのですが、今回ご紹介するシャドーロールは下を見えにくくする馬具です。

シャドーロール
【白いシャドーロールを着用する馬  画像Dennis W. Donohue / Shutterstock.com】

シャドーロールは頭絡の鼻革にボア状のものを装着したものです。

物の影などに驚いたりする馬に対して、下方を見えにくくすることによって前方に意識を集中させる効果があります。

また、特に競走馬の場合だとシャドーロールを装着することによって遮られた下方を見ようとして頭を下げることを利用して、頭の高い馬の走法を矯正したり、首を上手く使えるようになることによって身体全体を上手く使って走ることができるようになるという効果も期待できます。

シャドーロールもブリンカーと同じで馬によっては効果が出にくかったり、装着する事で逆効果になることもあるので、その馬の特徴に合わせて使用することが好ましいです。

 

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