【馬の豆知識】
・蹄鉄の歴史
「蹄なければ馬なし」という言葉があるように蹄は馬にとって非常に重要な部位です。
その大事な蹄を過度の摩耗から守るためにも蹄鉄は必要不可欠なものとなっています。
さて、この蹄鉄はいつどこで発明されたのでしょうか。
これに関してはハッキリとは分かっていない面も多いようですが、今からおよそ2600年前、紀元前6世紀ごろにヨーロッパの先住民であるケルト人の遺跡から蹄鉄の一部と思われる金属片が発見されており、その近くから馬の肢先の骨格が発掘されていることからこれが蹄鉄であると断定されています。
しかし、ケルト人が開発したこの蹄鉄の技術が他の民族に伝達したのはずっと後になってからです。
ケルト人がすでに蹄鉄を使っていた頃、古代ギリシャや古代ローマでも馬は多く用いられていたために蹄を守る必要がありましたが、蹄鉄を使用して釘で打ち付けるという技術も発想もありませんでした。
そこで、蹄を保護するために様々な方法が用いられています。
ワラなどを燃やしてその熱い灰の上を馬に歩かせて蹄を硬化させるという方法であったり、馬房に小石を敷き詰めて蹄を鍛える方法などが試されたとされています。
今となれば少々強引でありえない方法ですが、装蹄の技術がない当時は真剣にこういう方法が試されていたようです。
また、今からおよそ2000年前には「ヒポサンダール」という道具が使われていました。
このヒポサンダールという道具は金属板を蹄の底にあてて皮のヒモで固定する「馬のサンダル」のようなものですが、この形や構造からは走ったりするとすぐにヒモが切れてしまいそうなもので、今の視点で見ると正直あまり実用的とは言えないようなものでした。
しかし、蹄鉄のない時代ではこういう道具は古代人の必死の知恵だったのでしょう。
現代の装蹄方法と同じような技術が記録として登場するのは9世紀末になってからで、現代では釘を使わずに接着剤で蹄鉄を留めるという方法も開発され装蹄技術は進化を遂げています。
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