【馬の豆知識】
・蹄なくして馬なし
「蹄なくして馬なし」という言葉があります。
この言葉は馬にとって蹄がいかに大切なものかを表す言葉として、よく使われるのでみなさんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
草食動物である馬は野生の生活で肉食動物から逃げて生き延びていくためには、速く走らなければいけませんでした。
速く走るためには脚を回転させる「ピッチ」を上げるか、一歩の距離である「ストライド」を伸ばすかという二つの方法しかありません。
そこで、馬が進化の過程で速く走るために行ったのが「つま先立ち」です。
今現在の馬の脚先はつま先立ちで立っているようなものなのです。
遠い昔、馬の祖先は脚の先に複数の指を持っていました。
しかし、進化の過程で中指(第三指)だけが進化し、他の指は退化。
中指一本で立つようになったのです。
これによって脚を長くしてストライドを伸ばすことに成功し、速く走ることができるようになったのです。
しかし、指一本で立つことによって指の先端には大きな負担がかかってしまいます。
そこで、指先の皮膚全てを角質化して今現在のような蹄のつくりに進化したのです。
蹄は「第二の心臓」と呼ばれることもある大事な部位です。
そして、そんな大事な蹄を守るのが蹄鉄です。
でも、野生の馬は蹄鉄など履いていません。
なぜ蹄鉄を履かせる必要があるのでしょうか?
蹄は生長しますが、運動することによって磨耗します。
野生の馬はこの生長と磨耗のバランスが上手く保たれています。
しかし、人間が乗って運動することによって蹄の生長と磨耗のバランスが崩れてしまいます。
そこで、蹄鉄によって蹄を磨耗から守っているのです。
ちなみに「蹄」という漢字は「足へん」に「帝(みかど)」と書かれます。
帝(みかど)といえば、天皇の別称でもあります。
この漢字の成り立ちがまさに蹄の重要さを物語っているのではないでしょうか。
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