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夜目

馬の脚の内側にあるコレ。

夜目

乗馬を始めたばかりの時には「何だコレ?」と思う人も多いと思います。
これは夜目、または正式な学名では附蝉(ふぜん)と言いどの馬にも必ず付いています。

馬は本来は五本の指がありましたが、現在は中指だけが進化し中指のみで身体を支えています。
そのために夜目は使わなくなった親指の退化した跡だという説と、もともと脚の裏に付いていた肉球の跡だという説があります。

ちなみに今現在、夜目は何の役割も果たしていません。
角質からできており、他とちょっと違った感触があるので触って感触を楽しむぐらいでしょうか(笑)

夜目の名前の由来ですが、馬は夜でも良く目が見えます。
「夜に暗いところを見るには目の他にもどこかに見るところがあるはず。ん?脚に何か変なものがあるなぁ。きっとこれがあるから夜でも目が見えるんだ!」って事で夜目という名前がついたそうです(笑)

ちなみに附蝉は蝉(せみ)が附いているように見えることから附蝉と呼ばれるようになったそうです。
なかなか名前の由来というのも面白いですね。

 

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仔馬の匂い

病院での赤ちゃん取り違え事件のニュースが先日テレビで放送されていました。
今でこそ取り違えられることはないと思いますが、ベビーブームの頃などは稀に取り違えられることもあったみたいです。

さて、馬の世界では母馬はどうやって仔馬を見分けているのでしょうか。
馬の子育てでは意外なことに嗅覚が大事な役割を果たしています。
仔馬が産まれると母馬は仔馬の身体をペロペロとなめ続けます。
これは産まれたばかりでまだ濡れている仔馬の身体を早く乾かせるという意味がありますが、それと同時に母馬が仔馬の匂いを覚えるためになめていると言われています。

産まれたばかりの仔馬を母馬に全くなめさせずに隔離させ、30分後に仔馬を母馬のもとに戻した場合、自分の子供だと認識できずに授乳を拒否するという実験結果が出ています。
このことからも仔馬を判別するには嗅覚が非常に重要だと言えるでしょう。

また、子育てだけでなく子作りの時にも嗅覚は重要で、牡馬は牝馬の尿の匂いで発情状態を判断しています。
発情した牝馬の尿には牡馬の性行動を活発化させる物質が含まれており、実際にその場に牝馬がいなくても牝馬の尿の匂いだけで牡馬を興奮させることができます。

牝馬の身体を拭いたタオルで牡馬を拭くとその匂いで興奮したり、牝馬のいた馬房に牡馬を入れると興奮して馬っ気を出すことがあるように馬というのは非常に嗅覚が優れている動物なのです。

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馬が笑う?

馬の鼻この写真のような表情を見せている馬を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
とても面白い表情で、よく「馬が笑っている」と称されていますが、これは「フレーメン」という行動で決して笑っているわけではありません。
「フレーメン」とは匂いに反応して起こす行動です。
馬の鼻の下には鋤鼻器と呼ばれる空間があり、その内側には匂いを敏感に感じることができる細胞が多量に存在しています。
上唇をめくり上げることにより鋤鼻器にある嗅細胞を刺激して、より敏感に匂いを感じ取ろうとしているのがフレーメンと呼ばれる行動です。

香水の匂いやタバコの煙などの匂いを嗅ぐとよくフレーメンをしますが、一番フレーメンを起こすのが発情期の牝馬の匂いを感じた時です。
このことからもフレーメンは性行動の一部として発達したものと考えられています。

ちなみに男性諸君は女の子の匂いを嗅ごうとしてこういう表情をすると確実に変態扱いされますので十分注意して下さい(笑)

 

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