蹄機作用

【馬の豆知識】

・蹄機作用

馬はおよそ400キロから500キロもある体重をその細い肢と蹄で支えています。

なので肢と蹄にはかなりの負重がかかるのですが、その負重を逆に利用しているのが今回ご紹介する蹄機作用(ていきさよう)というものです。

馬が歩いたり走ったりするときに蹄が地面に着地して蹄に体重がかかるとその体重で蹄がわずかに外側に広がります。

主に蹄の後ろ側(踵の方)が広がる割合が大きくなります。

蹄機作用

そして、蹄が地面から離れると外側に広がっていた部分がまた元に戻ります。

この蹄の開閉作用のことを「蹄機作用」と言います。

この蹄機作用を阻害しないように装蹄のときには蹄の後ろ側にはクギを打たないことがほとんどです。

 

さて、この蹄機作用が馬にとってどういう効果があるかというと、蹄にはポンプのような役割 があります。

蹄の中には多数の血管が入り組んでおり、蹄まで血液が流れ込んできます。

しかし、心臓の圧力だけでは蹄先までいった血液を心臓に再び戻せません。

そこで、この蹄機作用の働きにより蹄先から心臓まで血液を戻す手助け、いわばポンプのような役割を果たしているのです。

この働きにより、運動することによって蹄の先まで常に新鮮な血液が行きわたることになります。

肢がむくんだ時などは軽い運動で負荷を与えるとむくみが解消することがありますが、それはこの蹄機作用によって血液の循環が促されることが大きな理由のひとつになっています。

馬は歩けなくなると命に関わるというのは蹄機作用が行われないことにより、蹄内に古い血液が停留し組織が壊死してしまうからというのも大きな原因のひとつでしょう。

また蹄機作用には蹄が変形することにより、着地時の衝撃の一部を吸収するクッションのような役割も持ち合わせています。

 

「蹄なくして馬なし」という言葉もあるように蹄はまさに第二の心臓とも言える働きをしているのです。

 

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