蹄のクッション効果

【馬の豆知識】

・蹄のクッション効果

馬の蹄は人間の爪と同じケラチンというタンパク質が成分となりできています。

ただし、馬の蹄は人間の爪とは比べものにならないぐらい厚く、また適度な粘性と堅さを兼ね備えているために相当の衝撃を受けたとしても簡単には割れることはありません。

馬の蹄のクッション効果

 

サラブレッドの競走馬は時速60km以上ものスピードで走っています。

走っている時に馬の脚には1トンほどの力がかかると言われています。

サラブレッドは走っている間、脚が着地するたびに脚先はそれだけの衝撃を常に受けていることになるのです。

これだけの衝撃を走るごとにダイレクトに受けていれば乗っている騎手も馬もたまったものではないはずです。

なのに、馬は何事もなかったかのようにスムーズに走ってスイスイと前進していきます。

これは馬の体には衝撃を大幅に緩和する装置である蹄が備わっているからです。

蹄の蹄壁の内側には跖枕(せきちん)と言われる柔軟性のある組織があります。

蹄の断面

跖枕はクッション装置として重要な役割を果たしており、車で言うとエアバッグのような働きをしています。

走っている時に蹄の底面で受けた強い衝撃を左右にふくらむことで吸収し、弾力材のような効果があるのです。

さらに、この時に蹄壁も左右に広がります。

そして、跖枕で吸収しきれなかった衝撃は柔軟性のある腱で支えられた関節でさらに緩和されるのです。

この蹄のクッション効果があることにより馬も乗っている人もスムーズに走って前進することができるのです。

 

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馬の胃潰瘍

【馬の豆知識】

・馬の胃潰瘍

ストレス社会と言われる現代、ストレスが原因で発症する病気のひとつに胃潰瘍があります。

馬も人間と同じで、日々のストレスによって胃潰瘍を引き起こすことがあります。

馬の胃潰瘍は「沈黙の潰瘍(silent ulcer)」とも呼ばれており、怪我などのような目に見える症状ではないので、なかなか注目されるものではないと思います。

ましてや相手は言葉の話せない馬です。人間なら「胃が痛い」と言葉に出して訴えることができますが、馬の場合はその仕草など(食欲不振、体重減少など)から読み取るしかありません。

 

馬の胃潰瘍の発症率は高く、競走馬では何と80パーセント以上もの馬が胃潰瘍を発症していることが知られています。

ほぼ毎日のように行われる調教、馬運車での長距離の移動、月に1~2度の競馬場でのレースなどが胃潰瘍の原因となっています。

乗用馬の場合も競走馬ほどでないにしろ、胃潰瘍を発症している割合は多いと考えられており、この場合も日々のレッスンや調教でのストレスがその原因となっていると考えられています。

多くの場合は治療の必要のない程度の胃潰瘍が多いですが、治療を必要とする場合は粘膜保護作用のあるものやテレビのCMなどでもおなじみのH2ブロッカーなど色々な抗潰瘍薬が使われたりします。

人間の管理下に置かれている馬にとって胃潰瘍というのは避けては通れない病気なのかもしれません。

胃潰瘍を予防、または程度を軽減させるために、なるべくストレスを溜めないように放牧してリラックスさせたり、厩舎にイージーリスニングなどの落ち着ける音楽を流したりと色々な工夫をして馬にとって快適な環境を作ってあげることが大切だと言えるでしょう。

天高く馬肥ゆる秋

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